2011/09/20(火) 07:57:57 [国思う勉強会/国守る勉強会]

20101230077



平成23年3月26日の国思う勉強会より
大震災のお見舞いを申し上げます

 本年三月十一日に、東北太平洋側沖を震源として発生した観測史上最大の大地震、およびその後の津波、余震により、東北、関東地域に甚大な被害がもたらされました。時々刻々と、多数の犠牲者、行方不明者の報に触れるにつけ、痛痒の念を深くいたしております。先ずは冒頭に、震災で亡くなられた方々のご冥福を心よりお祈り申し上げるとともに、心ある良識による総力を挙げた復興と、一日でも早く、被災者方々が日々の安寧を取り戻されることを心よりお祈り申し上げます。
----------

勉強会ご参加への感謝

 本日、国思う勉強会へご参加のみなさまにおかれましては、ご多忙の中、週末の貴重なお時間の中、遠路よりお越しいただき、心より厚く御礼申し上げます。短い時間ですが、本日は、先ずを以って、日本国民に賜りたる陛下のお言葉をあらためて拝し、皇暦連綿と刻み来たる誇れる日本の伝統と日本人の底力について、若輩の身を省みず少々お話しさせていただき、国を守り保つ「保守」の意義を確認させていただきたく思います。

 さらに、心ある日本国民が共有し、針路とすべき真正の保守とその粛々たる見極め、さらには、整然と峻別すべき点について少々問いかけをさせていただきたく考えております。そもそも、政治、思想分野は専門外の身ではありますけれども、しかし、この五年間は、特に、「個」のあらゆる時間、諸費を費やし、ささやかながらも国思う活動を地道に重ねてまいりました。

 その中で、先ずは、日本の現状と在るべき将来について、一日一日を大切に、より多くのみなさまと共に考え、真実を共有させていただければ有り難きことと存じ、所事例を通じて国思う上での問いかけを重ねてまいりました。事実、実態の指摘は「悪口」ではなく、事の真実を掘り出し、その共有のために不可欠です。また、事実認識と正確な認識の共有はすべての第一歩です。正論は真実から生まれ、この筋道を踏む良識の声は必ず力になる。本日の勉強会でも、先ず、このことをみなさまに確認させていただきたく思う次第です。
----------

日本国民に向け、お言葉賜る

 三月十六日、日本国民に向け、陛下よりお言葉賜るとの発表がありました。ここにあらためて引用させていただきます。 (以降、陛下のお言葉)

 このたびの東北地方太平洋沖地震は、マグニチュード9.0という例を見ない規模の巨大地震であり、被災地の悲惨な状況に深く心を痛めています。地震や津波による死者の数は、日を追って増加し、犠牲者が何人になるのかもわかりません。1人でも、多くの人の無事が確認されることを願っています。

 また現在、原子力発電所の状況が予断を許さぬものであることを深く案じ、関係者の尽力により、事態のさらなる悪化が回避されることを切に願っています。

 現在、国を挙げての救援活動が進められていますが、厳しい寒さの中で、多くの人々が食料、飲料水、燃料などの不足により、極めて苦しい避難生活を余儀なくされています。その速やかな救済のために全力を挙げることにより、被災者の状況が少しでも好転し、人々の復興への希望につながっていくことを心から願わずにはいられません。

 そして何にも増して、この大災害を生き抜き、被災者としての自らを励ましつつ、これからの日々を生きようとしている人々の雄々しさに深く胸を打たれています。自衛隊、警察、消防、海上保安庁をはじめとする国や地方自治体の人々、諸外国からの救援のために来日した人々。国内のさまざまな救援組織に属する人々が、余震の続く危険な状況の中で、日夜、救援活動を進めている努力に感謝し、その労を深くねぎらいたく思います。

 今回、世界各国の元首から、相次いでお見舞いの電報が届き、その多くに各国国民の気持ちが、被災者と共にあるとの言葉が添えられていました。これを被災地の人々にお伝えします。

 海外においては、この深い悲しみの中で、日本人が取り乱すことなく助け合い、秩序ある対応を示していることに触れた論調も多いと聞いています。これからも、皆が相携え、いたわりあって、この不幸な時期を乗り越えることを衷心より願っています。

 被災者のこれからの苦難の日々を、私たち皆が、さまざまな形で、少しでも多く分かち合っていくことが大切であろうと思います。被災した人々が、決して希望を捨てることなく、体を大切に、あすからの日々を生き抜いてくれるよう。また、国民1人1人が、被災した各地域のうえに、これからも長く心を寄せ、被災者とともに、それぞれの地域の復興の道のりを見守り続けていくことを心より願っています。

(以上、陛下のお言葉)
----------

復興プロセスの根底に、国家再興への針路と心を

 応急措置は不可欠な目前の国家的急務と謂えます。同時に、国家にあるべきは、その先の中長期にわたる復興計画と、さらに国家再興への確たる針路が「応急措置」の根底にあらねば施策とは謂えず、また、復興それ自体も、物質的な救援やインフラなどの枠組みの再整備に終始していては「復興」とは謂えません。真の復興の原動力となるのは、何より「日本国民の心の復興」にあることに、政治は気づかねばなりません。

 たとえば、戦後の日本復興は、明らかに先帝陛下の各地個々への行幸にその端処がありました。住む家を失い、あるいは、物資乏しく着るもの貧しくとも、国家再興へ向けて多くの国民が心新たに、総じて立ち上がったのです。物資を配給すればそれで良し、とするかのそもそもの日本人のメンタリティとは異質なコミンテルンの発想ではなく、今、日本に必要な力もまた、先ずは「日本国民の心の復興」にあることを確認させていただきたく思います。

 国家は無数の家族が集まる大きな家です。さればこそ「国家」と謂います。家族と家族とが力を寄せ合って、助け合ってこそ国を支えることができる。古来より日本人が大切にして来たその家族の力をここであらためて確認し合い、国家の至宝をあらためて確認し合う機会と出来得れば、日本は必ず復興します。

 また、その針路の確立の上にこそ、民意は次第に背筋を正し、怪しげな政治パフォーマーではなく、この日本に相応しい、日本の政治をなす日本の政治家が必ず選ばれて行くに違いありません。
----------

日本の素晴らしさ、有り難さ

 毀日教育やあらぬメディアの植え付けによって、「こんな国」とつい思い込んでおられた方は少なくないのかもしれません。国々それぞれに長短はあるでしょうし、日本もまたその例外ではないことも確かです。しかし、史実から外れた捏造史観や、針小膨大な誇張を喧伝して国を内側から弱めるかの、政治的な扇動を専門的になす賊類に粉動されたり、心をそのおぞましいメンタリティに同化させてしまう筋道にもありません。

 日本はそもそも素晴らしさを数多と有する国であり、諸国を観て来て、また観て来るほどに、その素晴らしさ、有り難さをことさらに思い知る、そうした日本人もまた少なくないのも事実で、私もまたその一人です。先年、欧米での教授職への就任要請を度々断り、日本に残り、経済的な安定と名誉の一切をさて置き、無私、また無私の思いで私材を償却しつつ、ささやかながらも国思う活動を続けてまいったのも、至宝外護の念とこの感謝によるものです。

 この三月十六日には、整然とした日本に対する米国の驚きの声を報じる記事が配されていましたので、ご参考までに紹介させていただきます。

20110317001
時事通信(Web)3 月16 付記事より資料として参照のため引用
-------

 諸国の多くでは、たとえ災害、地震にいたらずとも、わずか数時間であっても、何かの原因で街が停電すれば略奪や性犯罪が発生します。街が騒然となり、いかなる急用があっても危険の余りに街へ出ることでも出来ない。そのようなことがごく頻繁な国々はこの地上に少なくありません。それが偽らざる現実であり、上記の記事もまたその一端を傍証するものと認識すれば判りやすくなります。

 たとえば、偏狭な井の中しか見せない観光ツアーではなく、国々の偽れざる実状を見分する深入りツアーを組むなりして実際に見聞いただきたい厳しい状況が、日本を出ればごく“一般的に”実在しているのです。その実情を知っていただきたく思うこともしばしばです。

 記事には、「東日本大震災の被害や福島第1 原発事故が連日、トップニュースで伝えられている米国で、被災者の忍耐強さと秩序立った様子に驚きと称賛の声が上がっている。「なぜ日本では略奪が起きないのか」」(時事通信)と報じています。米国の人々の疑問もまた、逆説的な意味でごく自然なものなのかもしれませんし、日本の素晴らしさの証明にもなろうかと思います。

 国々にもよりますが、たとえば、「計画停電」などしようものならそれだけ街々に「闇間」を現出するに等しく、犯罪と負傷者、死者がそこに現出しかねないことを意味する。そうした国も少なくありません。言葉は悪くて恐縮ですが、その意味で、現下の東電も政府も、この日本であればこそ存在し得ているのかもしれません。
----------

災いを幸いへと転換し得る、日本人の底力

 有り難さは、その中に浸ってしまえばつい忘れてしまいがちです。それは、いわば「人の習性」と謂える側面もあるのかもしれません。しかし、たとえば、今まで身近なストアの店内の棚に満載されていた食品や日用品。その光景がごく当たり前に思えてしまっていた日常がここで一転し、お金を持参していても買えない。そうした状況が目の前に現出すれば、有り難さを再確認できるのかもしれませんし、初めて経験される方にとっては貴重な経験となし得るのかもしれません。

 日本人は暴動や略奪を起こすことなく、被った災いをむしろ幸いへと転換して行ける。ポジティブな方向へ、前向きな方向へと心底、目覚めて立ち上がることができる。その根底に日々新たに、積もる大雪をも跳ね返す柳のような強靭さと、いかなる台風にも折れない巨木の威容にも喩(たと)えるべき厳とした日本人の誇れる心の強さと豊かさ、品位高き美徳があります。先祖代々の、日本人の底力の源泉があります。良識の総力を以って、真の復興の底力を国内外に示してまいろうではありませんか。

(平成23年3月26日「国思う勉強会」より) 【PDF資料
----------

日本は毅然とあれ!

20110209006 
教え子撮りたる菊花(平成22年天長節に際し)
----------

 みなさまには、ご多忙の中、日々新たなご訪問をいただき有難うございます。少し以前に、中川昭一氏、平沼赳夫氏が中心となった真正保守研究会が存在していましたが、ご記憶の方も少なくないことと思います。

 実は、こう記すのも僭越ながら、その「真正保守」の実質的な名称の発端は「博士の独り言」でした。2007年の時点から、「真正保守」を目標と掲げるべき(要旨)と主張し、その旨を、尊敬して止まない中川昭一氏への書簡に度々書かせていただいておりました。それから数カ月後に、面子はさにあれ「真正保守研究会」を立ち上げられた。そうした経緯が現実にありました。このエピソードは自慢の類では決してなく、瑣末ながらも「博士の独り言」が「真正保守」の政治を希求してまいった1つの経緯と謂えます。

 保守とは何ぞや。端的に申し上げれば、特別なことではなく、「国思う」基本の上で自らの国を守り保つことを「保守」と謂います。そのために政策を尽くすことを保守政治とも謂う。いわば、国は「国家」という大きな家である。その大きな家は多くの「個」の家、家族で構成されています。ご家族を守る。子供さんを守る。それが国家を守ることに通じてまいります。さらに、心ある良識が一歩でも二歩でもさらに賢明になり、家族を守り、子供さんを守るために、大きな家、すなわち国家を守るにより相応しい「政治」「政党」を選ぶ。いわば、この大切さを、逆説的にその実態から教え示してくれたのが現下の政権と謂えるのかもしれません。

 しかし、もう良いでしょう。そろそろ“学習期間”を卒業し、ここで、心ある良識がこぞって力を合わせ、史上最低の政権には先ず下野いただき、そこを新たな第一歩として、真の日本、毅然たる日本を目指して行きましょう。原点に立ち還れば、日本は必ず毅然となる。
----------

日本は毅然とあれ! 
    

20110417005

路傍にて
(筆者) 平成23年4月17日掲載の弥栄桜
----------

人気ブログランキング 

↓皇国弥栄の原点に立ち還ろう!        
 20100310008

Comment

Post Comment

管理者にだけ表示を許可する

Trackback

トラックバックURLはこちら