大粒の涙を流した馬
2011/09/11(日) 17:37:37 [「博士の独り言」記事より]
平成23年8月24日付メモより再掲
大粒の涙を流した馬
筆者の生家でも「ヤス」という猫がいて、ごく幼い頃は、猫の「ヤス」と同じ布団で寝起きをしていたそうです。門番には青葉という秋田犬がおりました。そのためか、小さい頃から動物好きで、犬猫と同様、小鳥や馬にも何ら違和感なく接してまいりました。
馬については、ロスアンゼルス五輪(1932年)の馬術障害飛越競技で優勝され、敵からも敬意を受け、惜しまれながらも、しかし、国守らんために果敢に戦われ、硫黄島で戦死せられた西竹一大佐を心より尊敬申し上げていたことが、少年の頃に馬術を始めたきっかけです。
後年、第二次学生時代に、大学からさほど遠くない農場にあえて下宿し、時間さえあれば、仲良しになった馬に跨って乗馬を楽しませていただきました。
馬は聡明です。気脈が合えば、乗る人間の心を読み取り、手足のように動いてくれます。世話をしつつ、たとえば、顔と顔とをすり合わせ、人と馬との垣根を超えて信頼し合う。そのような偽りのない交流をなして来た実感がいたします。
二年余りの間、馬と過ごしておりましたが、二つ目の学位をその地で取得し、隔地の本格的な研究所へ赴任すべしとの推薦をいただきました。同地にもう少し残りたい。そうした逡巡が心を過ぎりましたが、強いて研究所へ赴任することにしました。
旅立つ前日の夕刻。今日でしばしのお別れになるねと馬に語りかけ、頬ずりをし、両手で一生懸命に撫でて、また頬ずりをして別れを惜しみました。その気持ちが伝わってか、馬も大粒の涙を流していることに気づきました。この時のことは生涯忘れないでしょう。
平成23年8月6日 「猫の会」第2会総会より 【PDF資料】
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以上、平成21年1月19日付メモより再掲。
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【筆者追記】
再掲にて失礼
事情により、復刻記事と併せてのメモの再掲をさせていただきました。
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日本は毅然とあれ!
路傍にて(筆者)
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