2013/03/17(日) 21:10:00 [安倍内閣の動静]

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TPP交渉
日本の交渉参加「承認」は難しい

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米、日本参加に賛否
 安倍首相が環太平洋経済連携協定(TPP)交渉に正式に参加表明したことを受け、米国では、政府や経済団体から歓迎する声明が相次ぐ一方で、一部の議員や自動車業界は反対を表明した。米国は今後、日本に対して、2国間の協議と交渉参加国が顔を合わせる本交渉の双方で市場開放を迫る構えだ。以上、冒頭より/讀賣新聞 平成25年3月17日朝刊 記事(切り抜き)購入紙面(9面)より「個」の日記メモの資料として参照
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米国でも根強い「日本の交渉参加」への反対

 表題は、安倍首相がTPP(環太平洋経済連携協定)交渉への参加を正式に表明したことを受けながらも、さて、米国では「政府や経済団体から歓迎する声明が相次ぐ一方で、一部の議員や自動車業界は反対を表明した」と伝える記事(讀賣新聞)である。日本の交渉参加には米議会の承認が必要だが。

 しかし、「米自動車大手(ビッグスリー)で作る業界団体「米自動車政策会議(AAPC)は15日、「米政府に日本の参加を承認しないよう強く要請する」と交渉参加に反対した」とし、この動きをはじめ、米政府のデシジョンに影響力をもつ議員らも、反対派の「支持を取り付けたければ、未解決の障壁、特に自動車と保険の問題を解決する完全な約束が必要だ(ディブ・キャンプ下院最入議長)」との発言も紙面は紹介している。

 上記に紙面に触れ、数人だが、瑣末な身にも以前から少し面識が有る同国の自動車大手のバイスプレジデントや、業界の工場施設を数多く抱える市のセネターに国際電話を通じてあれこれ尋ねてみたが、いずれの諸兄も「TPP」には関心をお持ちでありながら、日本の「交渉参加それ自体、受け入れ難いのではないか」(要旨)との回答が有った。この自動車業界やその関連をはじめ、同じように反対の意を表している他の業界の賛意が得られない限り、日本の「交渉参加」への議会承認も実質困難な状況が支配的である。本日の問い合わせに限ってのことだが、その様子を筆者はひしひしと感じ取った次第である。
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それを見越した安倍総理の表明

 さすれば、安倍総理の「交渉参加への意志表明」は、実は、相手のその足元を観て「安全保障」を取るためのの「捨て石」であった。勝手ながら、筆者はそう体感し得た次第である。

 紙面は「関係者によると」として、「安倍首相は2月22日の日米首脳会談を受け、同月28日の施政方針演説でTPP(交渉への)参加を表明する意向だった。だが、米政府から「(反対派との)協議を詰めるために数週間待ってほしい」と申し入れがあり、表明が15日に延期された」としている。事実とすれば、事の次第は安倍総理の積極策に、むしろ米国の方が圧された形で始まったと観ることもできる。米議会の方がここで非承認との議決を示せば、こちらから米政府に対して「なんだよ、それ」という同義上の「借し」も作れる。
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太平洋版「自由と繁栄の弧」

 一方、仮にもしも、日本の「交渉への参加」を米議会が承認した場合、強硬的に全品目を本交渉、個別交渉のテーブルの上に広げて米国が圧し切るか。または、「重要5品目の聖域化」を日本政府が守りきれるか、どうかのいずれかで妥結か、または妥結未了か決裂かが決まる可能性は否定できまい。であるとすれば、結果の如何を問わず、そこでも打って出て来た日本の積極的なスタンスが米国のみならず、参加国であるカナダやオーストラリア、さらにシンガポールやインドネシアとの他の分野での連携、つまり中華人民共和国の軍拡驚異に対する抑止強化とその拡大への布石とできる。さすがに、安倍総理は一部から“売国奴”と罵倒されるだけのことはある。

 つまり、もう一人の“売国奴”麻生副総理の外交理念で知られている「自由と繁栄の弧」の「環太平洋版」を築く、その端緒がそこで開くことができる。太平洋版のこの「自由と繁栄の弧」は、すなわち、中国共産党政府の軍拡脅威(ならびに北朝鮮の脅威を含む)に対する「対中北包囲網」の一環と成し得る。もう一つの利点は、仮に、TPP交渉への参加、または参加しても合意にいたらなかった場合でも諸国との貿易深化への端緒が開け、つまり貿易の対中依存度の自然な引き下げも可能にする途が開ける点にある。
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日本が真の自立を取り戻す布石に

 麻生副総理が「笑うセールスマン」なら、安倍総理はさしずめ「ブラック・ジャック」といったところか。憲法改正への議論と動きは未だこれからの状況に在り、軍事侵攻を受けた場合の集団的自衛権の行使もままならない。そこで、不測の有事に対しても、今、打てる手を尽くしておく。その一環としての「TPP交渉への参加の意志表明」であったと観ると、現下の事の次第のその先に読む「答え」が見えて来る。

 電話なら現状でも活動できる。その電話を通じて米国へ少し取材を入れて、現下、議会の承認を得られるのも難しいとの状況の一端を知り、安倍総理や麻生副総理が、どれほど日本のために身を賭す政治家であるか。その真価の一端に触れた実感がしてならない。安倍政権を信頼して応援を。
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■ 主な関連稿

首相「TPP交渉参加を正式表明」 2013/03/15
麻生氏「GWに訪印へ」考 2013/03/04
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安倍晋三氏は統一教会に非ず 2012/09/29
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日本は毅然とあれ!             

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路傍にて(筆者)
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