2014/03/19(水) 11:35:00 [国思う注意報/提案]

事が迅速な「コミンテルン」の本質を見抜け

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露、クリミア編入を表明 プーチン大統領 条約に署名
    【モスクワ=緒方賢一】ロシアのプーチン大統領は18日、クレムリンで上下両院議員を前に演説し、「クリミアは強く揺るぎないロシアの主権下になければならない」と述べ、ウクライナ南部クリミア自治共和国とセバストポリ特別市を編入すると発表した。大統領はこの直後に自治共和国、特別市の代表と編入に関する条約に署名した。ウクライナの領土分割に踏み切ったロシアと米欧との厳しい対立は決定的となり、長期化は避けられなくなった。讀賣新聞 平成26年3月19日朝刊 購入紙面(1面)より「個」の日記の資料として参照

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事実上の「コミンテルン」国家

 旧ソ連邦が“崩壊”し、コミンテルンのフラグ国家がそこで瓦解したかに観えた。“崩壊”後に、ロシアが1988年にG7(日、仏、米、英、独、伊、加)に加わってG8と呼ばれるようになった。

 しかし、そのロシアの本質、命脈とするところは旧ソ連時代とさして変わらず、事実上「コミンテルン」のままであった。その本質があからさまに観えるのが、今般の迅速な“クリミア編入”と指摘得よう。
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さまざまな観方は有ろうとも

 先稿(日本防衛チャンネル)では、ウクライナの危機とわが国の沖縄の危惧との相似性を指摘したところ、次のメッセージをいただいた。例によって氏名、返信先の記載は無い。

▼対象稿

「国連「クリミア投票無効決議を否決」考 2014/03/16)
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メッセージ

 尖閣などの領土問題は今後も厳重に注視してないといけないと思いますが、 元ソ連の領土の一部で現在も軍港としてロシアの艦船などが停泊しているクリミアという特殊な地域で起こっていることは、尖閣や竹島の話とは、前提となる部分や経緯がまったく違っており、同一視することはできないように思います。話が大雑把すぎませんか。 ロシアにだって自国の国益や言い分はあり、むざむざと欧米のインチキ革命工作によってクリミアという既得権益を横取りされていいということにはならないと思いますので。

(以上、メッセージ)
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 無論、さまざまな観方は有って良い。十人十色、百人百様であり、細かく観れば千差万別である。だが、紛争なり、政変なりも先ず事象と観れば、真相、ひいてはその本質は一つであり、そこにもとづいて日本で起こりえるこの先の事象を予測すべきで、備えを要すれば可能な事を尽くして備えるべき。ひいては現下の国護るに少しでもより相応しい政治家を支えるべきと。こう問いかけ、警鐘を鳴らして来た。

 あくまでもウクライナの危機、沖縄の危惧を事象としてとらえれば、皮肉にも、いただいたメッセージの中の「ロシア」を「支那」へ、「クリミア」を「沖縄」に入れ替えるなどすれば、そのまま沖縄の現状とこの先の先読みと出来るのではないか。沖縄の危惧に際して「支那」にだって「自国の国益や言い分はあり」、「むざむざと欧米のインチキ革命工作によって「沖縄」という既得権益を横取りされていいということにはならない」と、予測し得る危惧そのままになるのではないか。

 無論、さまざまな観方は有って良い。国が違えば、歴史的背景や経緯が異なるのはごく当たり前のことだ。だが、それらの細々に眼を奪われて本質を見失えば、遠国の紛争も単なる「他国の出来事」と見過ごしてしまいがで、その“眼”を有する人物が「公」に在り、または有力な立場に在り、その職位や影響力が高いほど、やがては日本人の安全と命と財産を侵略国に差し出す。そうした結果を招きかねないことに気付くべきである。
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緊張が広域におよぶほど

 さて、欧米が追加制裁を含む対露制裁を強めるかの状況に在り、以っての緊張の高まりは当面避け得ないであろう。緊張が講じるほど、また諸国へ広域に及ぶほど、国際紛争をむしろ我田引水して来た中国共産党の、その暗躍の可動域は広がるであろうことは謂うまでもない。

 先ず標的国の国内に騒乱を起こす。コミンテルン国家に共通した常套的な手法の一つだが。国内紛争に漁夫の利を得るかのごとくに、たとえば、どこぞの国の内側に、先ず自前の「国防総動員法」のスイッチを入れる可能性は高じて行くであろう。

 その上でもう一つ指摘しておけば、支那が持て余すほど保有する大陸弾道弾はもとより、増強中の新鋭戦闘機の高い巡航速度を以ってすれば、たとえばその「数時間前」までは侵攻のあからさまな陰影が静止衛星などで認められなかったとしても、「気が付いた」時はすでに要害は火の海、との事態も予測し得るのである。

平成26年3月19日

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■ 主な関連稿


「日中開戦」の可能性について 2014/01/18
安倍総理「領空守り抜く」 2013/11/26
中国「防空識別圏設定」考 2013/11/24
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国体の護持と弥栄を!

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敷島の路傍にて(平成26年)
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