B787「国産バッテリーが黒く炭化」考
2013/01/18(金) 22:17:25 [メディア報道の闇]
最終工程で「国産」となるリスク
B787 バッテリー内部原型とどめず
全日空のボーイング787型機が高松空港に緊急着陸したトラブルで、国の運輸安全委員会が撮影した全日空機のバッテリーの写真からは、今月7日にアメリカの空港で駐機中、出火した日本航空の機体のバッテリーと同じように、ケースの中が黒く炭化している様子が分かりました。国の運輸安全委員会は、18日で現地での調査を終え、今後もアメリカ側と情報を共有しながら調査を進めていくことにしています。 以上、冒頭より/NHKニュース(Web) 平成25年1月18日付記事より資料として参照のため引用
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「メディア報道の闇」
表題は、本日(18日)付のNHKニュース(Web) である。このような報道を観るご参考としていただればと思い立ち、当ブログでは、前版より、「メディア報道の闇」と題するカテゴリーを設けて来た。
既存の事実に照らし、または筋道に則って事実へ査及する。その上で、結果、必然的にそれが「答え」と導かれるキーワード、事柄についてはメディアは報じない、または報じようとしないけれども(つまり「報道の『闇』」)。しかし、「なるほど」と納得し得る「答え」が得られる。そうした視座からメディア報道を観ていく。読んでいくのも「一つ」ではないかと。その問いかけ成す。それがこのカテゴリーを設けさせていただいた事由である。
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最終工程で「国産」となるリスク
表題の記事もまた、最終加工は日本なので「国産」と謂えるのかも知れないがと。先稿で問うた加工食品のトラブル事例とよく似ている。航空機に搭載されたリチウム電池のトラブルの場合も、食品における同様の事例の数々の場合についても、メディア報道のほとんどはその「中身」の由来に言及していない。そのパターンは今後も変わらないだろう。一般の観方にもまた同様であろう。さすれば、何かのトラブルや事故が発生した場合に日本のメーカーに「責」が問われる。ひいてはメーカーとしての信用を落とす結果をもたらしかねないのである。
産経新聞 平成25年1月17日朝刊記事 (切り抜き)購入紙面(1面)より
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日本のメーカーが発想を転換しなければならない一つがここにある。製品の信頼性、安全性と合わせて、少なくともそれにプラスして「中身の生産」を事故、トラブルを常習としている他国に担わせる一連のリスクをも「コスト計算」へ予め加えて置くべきであって、単なる物流上での「コスト」をメインに利益勘定をなしていれば、何かのトラブルで火が着き、ひいては、会社自体が上記の電池の中身のようになってしまいますよ。
一見、「コスト」が多少高くつくようであっても、場合によってはリスクを未然に回避し得るのであれば決して「高く」はつかない。生産の重心を日本へ回帰させるなりして、もう一度やり直す。そうした発想が有って良いのではないかと。これがブログを通じてなして来た一つの問いかけでもある。
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日本への生産回帰を
日本への生産回帰により先進技術を易々と国外へ流出させない。その上で後継を担う若い日本人技術者を積極的に育てる。経験者も必要になるし、そのための雇用も国内で回復していく。多少「高くついても」、比類なき技術と信頼性を有する製品であれば輸出を担う戦力になる。その自信と誇りを回復する。
ひいては、そうした構造性を産業界へ再構築していく。それが「デフレ脱却」への道筋の一角を真に担い、且つ日本の国益を長期的、且つ次代へ向けて「底支えする産業界の基礎体力」にもなって行くのでないかと。国思う理系研究者の視座からだが、こう問いかけたい。
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■ 主な関連メモ:
・B787「煙、緊急着陸」考 2013/01/16
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【筆者記】
いわゆる「コスト競争」は一部の特殊国の思惑を淵源とする積年の罠(わな)ではないのか。このことは、関係者方々へ実際にもの静かに問いかけて来たことでもあるが。安く作れますよ、と為替を変動制にさえしない。その蟻地獄に先進各国も、残念ながらこの日本の産業界の一部もはめられて来たと。そう観れば分かりやすい。以っての、燃えたり爆発したりと。かつては自国製品に無く、且つ特殊国の国内さながらの事故やトラブルに見舞われる結果を観ることになる。
とりわけ、累々と多くの人々の命を安全に運ぶ責任を必是とする旅客機からは、以上の判りやすいリスクを完全排除しても足りないほどの信頼性が要求される。日本の産業界が基礎体力の面から復活し、ひいては、この日本で万全な旅客機を開発・製造して国益の一端を担ってみせるぞとの、その意気が欲しい。
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日本は毅然とあれ!
路傍にて(筆者)
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