【読者】「笹子トンネル崩落事故」に思う
2012/12/02(日) 21:55:00 [ドットCOM殿式]
日本の全道路の整備再開を
【読者】 山梨県の中央自動車道笹子トンネルで起こった崩落事故の件ですが、吊り天井が落下したのは私の予想では道路の補修、点検を怠ってきたのが原因ではないでしょうか。これからもこの種の事故が起こりそうな気がしてなりません。日本全国で数千か所の橋が通行止めになっているとも聞きました。直ちに大規模な公共事業を全面的に再開させ、道路の安全性を回復させなければならないと思いますが、博士はどうお考えでしょうか。もしご意見を頂戴できれば幸いに思います。
(以上、読者よりいただいた投稿(2日)より
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参考記事 救出活動再開、乗用車に5人確認
山梨県大月市の中央自動車道の笹子(ささご)トンネル内の崩落事故で、地元消防などは2次崩落の危険があるため中断していた救出活動を2日午後4時すぎに再開した。総務省消防庁によると、焼損した6人乗り乗用車の内部に5人がいることを確認した。生死は判明していない。同庁によると乗用車のほかに、軽自動車1台が焼け、複数台が埋もれているとみられるという。これまでに山梨県警が複数の焼死体を確認している。産経新聞(Web)平成24年12月2日付記事より資料として参照のため引用
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的確なご指摘
貴重なご投稿に感謝します。「道路の補修、点検を怠ってきたのが原因」か、とは的確なご指摘ではないかと拝考します。全国で多数の要所が通行止めになっている。そうした事例については私もまた見聞して来ましたし、通行止めになっていない要所でも、先々で笹子(ささご)トンネルのような事故が発生しかねない。そうした潜在的な可能性を有する要所は少なくない。そう洞察せざるを得ない状況かと思います。
表題の事故は明らかに人災です。人災は、関係筋の努力で未然に防げる災害であり、殊に国民が日常使用する交通インフラに対しては、国政の上からも「国民の安全と命と財産を守る」べき基本使命の視座から関与を深めるべきと私も考えます。日本国内の交通インフラを総点検し、道路運営各社に対し、公共事業の一環として国庫から一定の財源の借款を提供してでも、ここで整備しておくべきと私も考えます。
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公共事業と聞けば
いわゆる、公共事業と聞けば、道路を掘ったり埋めたりのイメージを抱かれている方が少なくないことかと思いますが、実は重要な工事も多々含まれている。一般に、路面は一度作ったら永久的に使用できるものでは有りません。常にあれこれ点検し、老朽化したり、脆弱化した箇所を検出して綿密なメンテナンスを加えないと、二十年と持たないことも事実です。
適性を欠いた工事と運営しか資さないのであれば、「亜」国々のように出来たてのはずの道路が突如陥没したり、橋が下に崩落したりといった事故が頻発する結果を生んでしまう。比して、その面で日本の道路に事故が少なかったのは、実は、公共事業がもたらした「見えざる恩恵」でもあったと。私はそう考えます。“当り前”になってしまえば、その“恩恵”を感じなくなるのが人の性癖かもしれませんけどね。
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最も安心して運転できる道路が日本の道路
車社会の欧米でも「道路」を数多く観て、体験してまいりましたが、事故車のタイヤの破片や部品の残骸が道路わきに散らばったまま。そのような道路が少なくなかった。
日本へ帰国して運転してみて、工事こそ目につく機会は少なくないけれども、また、一般の路地では、稀に、三宅雪子議員のような“あちら系”の当たり屋が飛び出して来る心配も有ろうかと思いますが、しかし、総合比較すれば、世界で最も安心して運転できるのが日本の道路ではないか、とそう実感した次第です。
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公共事業を、経済回復の柱の一つに
安倍総裁が提案されているデフレ脱却と、そのための金融緩和に大いに賛同する一人です。さらに、補修が早急に必要な要所を含めた公共事業の活性化を、但し、公正な業者との取り引のもとに積極的になして行くことも景気回復への一つの政策として有って良いのではないかと。私はこう考えます。
雇用の改善にも貢献し得るでしょうし、交通インフラが充実の度を進めるにつれ、物流のより円滑化に通じ、さらに、たとえば、災害時の救援物資の運搬「経路」をあらかじめバリエーションを持たせて用意しておくことが出来るようになります。道路は、実体経済の命脈でもある。実体経済を大いに回復してこそ「日本経済の基礎体力の向上」が有り得る。理系の研究者であり、素人でありながらも私はこう考えます。そのための国内の「道」を考え直し、見直す。安全のために積極的に補修する。それもまた、次代に向けての新たな国作りの柱とすべき一つないかと。こう考える次第です。
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【筆者記】
余談ながら、「若い」今よりさらに若かりし時に、大した身では私はないけれども、物理学賞受賞者の先生のもとで二年間師事していたことがありました。その先生とはコーヒーブレークなどで道路についてよく議論しました。車両の一台がふいにブレーキを踏めば、その後に続く十台、ひいては百台、さらにはもっと多くの車両がその影響を連鎖的に受ける時がある。その「交通の流れ」様子は、量子物理学の研究にも共通しています。そうした話の中で、たとえば、車両の燃料がガソリンから別のものへと替わる時代になっても、タイヤで走ると謂う車両の走行原理は向こう100年は先ず変わらない。これもその結論の一つでした。およそその通りになるに違い有りません。いわば、「道路」は国家百年の大計の一つとしてとらえるべきなのです。
これも余談で恐縮ですが、民主党の一次崩壊、二次崩壊の様子や、それにつれて第三極と謂うクラスターが泡沫的に形成される様子も瞬間的な過渡現象さながらで、はかないものです。朝鮮の火付け花火のような事象と、類する宣伝報道にはくれぐれも眼を奪われないように、且つ騙されないようにしたいものです。
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読者のみなさまには、ご多忙の中、日々新たなご訪問をいただき感謝します。事実を指摘する批判は「悪口」ではなく、真実を掘り出し、その共有のために不可欠です。また、真実の共有はすべての第一歩です。正論は真実から生まれ、良識の声は必ず力になる。国害と指摘すべき事柄に取り組む「博士の独り言」へ応援をお願いし、辛抱強く支えてくださるみなさまに心より感謝します。
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日本は毅然とあれ!
路傍にて(筆者)
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