2012/02/08(水) 08:10:53 [明るいニュース]


希少金属からごく身近な素材へ

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触媒での脱レアメタルに道筋-酸化銅用い排ガス浄化 阪大、理論計算で発見
 レアメタル(希少金属)を使わずに酸化銅で自動車の排ガスを浄化する触媒を作る方法を、大阪大の笠井秀明教授らの研究グループが理論計算で発見し7日、発表した。自動車の排ガスに用いられる触媒は、大半がロジウムやパラジウムなどのレアメタルを使用しているが、流通量が少なく価格の高騰などが懸念されている。笠井教授は「実験でも、レアメタルに近い性能が得られ、実用化も遠くはない」としている。産経新聞Web) 2月7日付記事より参照のため抜粋引用/写真は産経新聞同記事より資料として参照のため引用
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希少金属からごく身近な素材へ

 自動車エンジン内で発生する一酸化炭素(CO)、窒素酸化物(NOX)、炭化水素(HC)などの毒性気体を、当初、希少金属の白金(Pt)などを主な触媒として微細に用いた排気管を通すことで、外部への排気の大部分を、通常大気に含まれている二酸化炭素(CO2)、水(H2O)、窒素(N2)などに組成変動させて逃す。二酸化炭素排出という別の課題は残るものの、今日では、ごく当然に用いられているこの仕組みもまた、日本で生まれた技術である。

 触媒が、排ガスに触れる面積を大きくするために蜂の巣構造にすることや、より効率的、且つ安定的に用いるための助触媒を用いる技術、その支持体に用いられるようなった軽くて強固なセラミックスもまた、日本で生まれた技術であることは、多くのみなさまがご存知のことかと思う。

 表題は、さらに、以上に希少金属を用いずに、酸化銅という、より身近で、且つ低コストな素材を用いることで「自動車の排ガスを浄化する触媒を作る方法を、大阪大の笠井秀明教授らの研究グループが理論計算で発見し7日、発表した」とする記事(産経新聞)である。解析による「理論計算で発見」とされているが、研究の蓄積が在ればこその事例に他ならず、日本ならではの、新たな可能性を見い出す実用研究と謂えよう。
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脱レアメタル、脱中の促進を

 先年、希少金属の“大手”産出・輸出国となっている中華人民共和国が、その輸出をあからさまな対外「政治カード」に用いるようになった。以来、それならばと、代替素材実用化への研究開発が各国で盛んになって来た。日本ではお家芸の底力を発揮し、すでにいくつかの素材の代替に成功し、電子機器他に用いられる動きが加速されつつあるが、表題の事例もそれに類する一例と位置づけられよう。

 無ければ、その代替を。勿体ない、その代替を、と本質的に知恵と工夫を巡らし得る。それが敷島のはるか先祖代々から受け継ぐ底力の一つでもある。ゆすりとたかり、パクりの三「り」で“成り立つ”「亜」などには実質不可能なことで、一緒にしないでいただきたいものだ。当該の、希少金属の代替素材の数々の研究が、ごく身近な素材の再利用はもとより、必然の需供の流れの上で、脱中の促進にも通じて行くことを願う一人である。メモにて。
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【筆者記】

 南部陽一郎博士がはるか半世紀前に予証されたヒッグス粒子の存在が、日本の研究チームによって実証されようとしている。残るは実証精度の課題のみで、むしろ存在を否定し得る可能性は「ゼロ」に限りなく近ずいている、との新たな報を伺った。この分野でも、敷島の心、萌え出づる春になりにけるかも。
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日本は毅然とあれ!   

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路傍の夜明け(筆者) 
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