演説「ブータン国王」拝考
2011/11/25(金) 13:25:26 [国思う勉強会/国守る勉強会]
日本を励ました国王演説
日本人の心を打った「ブータン国王夫妻」全語録
この度、国賓として来日(11月15日‐20日)されたブータン国王夫妻の事跡を紹介する誌面をクリップさせていただきたい。博士の独り言/写真は週刊新潮12月1日号誌面(P140-141)より資料として参照のため引用
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心を打つ演説
今後の参考として、表題の誌面をクリップさせていただきたい。多くのみなさまがご存知の通り、国賓として夫妻で来日(15日)されたブータンのワンチュク国王が示された行跡には、こう申し述べて失礼かもしれないが、短い日程ながらも、常に真心に満ち、大変に明るく爽(さわ)やかな言行を拝することが出来る。
誌面(表題)は、衆議院本会議場で演説された様子を伝えているので、冒頭の言葉あらためて参照させていただきたい。
「3月の壊滅的な地震と津波のあと、ブータンのいたるところで大勢のブータン人が寺院や僧院を訪れ、日本国民の皆様に哀悼と心の支えを供しようと、祈りと供養のための灯明を捧げつつ、ささやかながら心のこもった勤めを行うのを目にし、私は深く心を動かされました。
私自身は押し寄せる津波のニュースをなすすべもなく見つめていたことを憶えております。その時からずっと、私は、愛する人々を亡くした家族の痛みと苦しみ、生活基盤を失った人々、人生が完全に変わってしまった若者たち、そして大災害から復興しなければならない日本国民の皆様に対する私の心深い隣愛の意を、直接お伝えできる日を待ち望んでまいりました。いかなる国の国民も決してこのような苦難を経験すべきではありません。しかし、仮にこのような不幸から大きく立ち上がれる国があるとすれば、それは日本と日本国民であります。私はそう確信しています」と。
心を打つ演説である。国王が英語で行われた演説を動画で拝聴することが出来るので、併せて紹介する。但し、同時通訳(日本語)に聴き取り部分がいくつか有るため、通訳の向こうからかすかに聴こえて来る国王の音声(英語)を素人ながらにたどらせていただき、誌面や動画の中で示されている「日本語訳」に若干の補正を加えさせていただいた。
ワンチュク国王の演説(動画)
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友好国「ブータン」
国王の演説の続きから、以下をクリップさせていただきたい。
「物質的支援はつつましいものですが、我々の友情、連帯、思いやりは心からの至誠の証であります。
ご列席の皆様、我々ブータンに暮らす者は、常に日本国民を親愛なる兄弟、姉妹であると考えてまいりました。両国民を結びつける共通のものは、家族、誠実さ、そして名誉を守り、個人の欲望より地域社会や国家の望みを優先し、また、自己よりも公益を高く位置づける強い気持、品位などであります。2011年は両国の国交樹立25周年にあたる特別な年であります。しかし、ブータン国民は、常に、公式な関係を超えた特別な愛着を日本に対して抱いてまいりました。私は、我が父とその世代の者が何十年も前から、日本がアジアを近代化へ導くのを誇らしく観ていたのを知っています。
すなわち、日本は、当時、開発途上地域であったアジアに、自信とその進むべき途への自覚をもたらし、以降、日本の後(あと)に続いて政界経済の最先端に躍り出た数多くの国々に希望を与えて来ました。日本は過去にも、そして、現在もリーダーであり続けます。このグローバル化した世界において、日本はその技術革新の力、勤勉さと責任感、強固な伝統的価値の体現における模範であり、これまで以上に、リーダーに相応しい存在です。世界の多くの国々は、常に、日本のことを大きな名誉と誇りに思い、日本人を、伝統を重んじる国民。歴史に裏打ちされた誇り高き伝統を持つ国民。不屈の精神と断固たる意志、そして向上心を以って何事にも前向きに取り組む国民。知行合一(ちこうごういつ)」であり、兄弟愛や友情、揺るぎない強さと適正を併せ持つ国民と認識してまいりました。
これは神話(日本神話を指すものではなく、いわゆる「神話」との意味と拝察)ではなく現実であると慎んで申し上げたいと思います。それは近年の不幸な経済不況や3月の自然災害への皆様の対応にも示されています。皆様は、日本および日本国民は素晴らしい資質を示されました。他の国であれば国家を打ち砕き、無秩序、大混乱、そして悲嘆をもたらしたであろう事態に、日本国民の皆様は最悪の状況下でさえ静かな尊厳、自信、規律、心の強さを持って対処されました。
文化、伝統、および価値にしっかりと根づいた、このような卓越した資質の組み合わせは、我々の現代の世界で他に見出(みいだ)すことはほぼ不可能です。すべての国がそう在りたいと切望していますが、これは日本人特有のもの、特性であり不可分の要素です。このような価値観や資質は、昨日生まれたものではなく、何世紀も遡るところの長い歴史から生まれて来たものなのです。それが数十年で失われることはありません。そうした力を備えた日本には、非常に素晴らしい未来が待っていることでしょう。この力により日本は歴史を通じて、あらゆる逆境から繰り返し立ち直り、世界で最も成功した国の一つとして地位を築いて来ました。さらに注目に価すべきことは、日本はためらうことなく、世界中の人々と国家の成功を常に分かち合って来たということです。
ご列席の皆様、私はすべてのブータン人に成り代わり、心から今お話をしています。私は専門家でも学者でもなく、日本に深い親愛の情を抱くごく普通の人間に過ぎません。その私が申し上げたいことは、世界は日本から大きな恩恵を受けるであろうということです。卓越性や技術革新が何たるかと体現する日本。偉大な決断と業績を成し遂げつつも、静かな尊厳と謙虚さを兼ね備えた日本国民。そして他の国々の模範となるこの国から世界は大きな恩恵を受けるであろうと。日本がアジアと世界を導き、また、世界情勢における日本の存在が、日本国民の偉大な歴史と業績を反映するにつけ、ブータンは皆様を応援し、支援してまいります。ブータンは国連安全保障理事会の議席の拡大だけではなく、日本がその中で指導的な役割を果たさなければならないと確信しています」と。
(以上、動画を参照し)
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国王夫妻に敬意を捧げる
いわゆる、特亜や小ブログで指摘するところの「四亜」はさて置き、戦後の捏造史観を喧伝して恥じない「四亜」の対外工作とその影響を除けば、多少の辞令の分を差し引いたとしても、現実に、心ある地上の国々の指導者、識者は、ブータン国王に合い通ずる認識を日本に対して抱いていることは、先稿で指摘させていただいたところでもある。悪いのはメディアだ。
ブータンは、印支の間に位置する九州ほどの国土面積の国で、人口にして約七十万人。しかし、同国が提唱している「国民総幸福度(GNH)は非常に高いレベルにあることは多くのみなさまがすでにご存知のことかと思う。日本の震災復興へと、為替の壁を越えて百万ドルもの義援金が贈られている。今般の来日中、たとえば、国王夫妻が被災地を訪れての静かな合掌と長い祈りを捧げられたそのお姿にも、眼に上り来る心の汗を禁じ得なかった一人である。
素朴な言葉を配されながらも、各地で日本国民を爽やかに励まされた国王夫妻の事績に感謝を捧げ、益々のご健勝と、両国の弥栄を祈念して止まない一人である。
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【筆者記】
山岳地帯や渓谷など、大自然に恵まれたブータンの空は澄んでおり、あたかも、黒地の布にビーズを散りばめたかの夜空が大変に素晴らしいと。一部の様子を以前に伺ったことがある。何時の日かお邪魔できればと思う。
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日本は毅然とあれ!
路傍にて(筆者)
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